2008年11月13日 14:41 | 6 Commentscomment

『はじめにシャツありき』相澤陽介(ホワイトマウンテニアリング デザイナー)

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相澤さんTOP画像

新ライン「BLK」について

— シャツにおけるシルエットやディテールに対するこだわりはありますか?

相澤:もちろんありますよ。カフスは小さく、襟も小さめ。で、なるべく芯地は抜いてて、洗ったときに表情が出やすいようにしています。そこは一点一点全部パターンから引いてて、この生地だったら芯地はどこに使うか、っていうのを決めて。

— それも気分で変わります?

相澤:そうですね。ウチのイメージだと、こういうシャツをワークっぽく作ってるって思われがちなんですけど。どっちかって言うとドレスシャツとかの方が好きなんですよね。前回も作ってますし。まぁ、あんまり人気はないんですけど…。
あとはなるべく襟先はギューっとキレイになるように、とか。

新ライン「BLK」のジャケットと相澤氏

新ライン「BLK」のジャケットと相澤氏

— そういうこだわりは、来ている人に伝わっていると思いますか?

相澤:伝わってないんじゃないですかね。

— それに対する憤りとか、モヤモヤ感というのはありますか?

相澤:ないです。持たないようにしてます。

— ないんですね(笑)そうなると、やはり自分が楽しめる作り方が大切、ということになるんでしょうね。

相澤:ディーラーさんで服へのこだわりがある人に話すのはいいんですけど、お客さんへのPR用にウンチクをどうぞ、ってなっちゃうと楽しくなくなっちゃうじゃないですか。

— そうかもしれないですね。ちなみに、今期で何シーズンめでしたっけ?

相澤:6シーズンめですね。

— まだまだやりたいことはありますか?

相澤:どうだろ…やりたいことは山ほどあるんですけどねぇ。どうしていいのかがよく分かんなくて。どうしてったらイイんですかね?

— それは僕らには分からないです(笑)でも、その「やりたいこと」がどんどん具現化されていくことを楽しみにしています。
そんな中で「やりたいこと」のひとつであったのかもしれませんが、次のシーズンから「BLK」という黒いアイテムばかりの新しいラインを始められますよね。そのきっかけを伺えますか?

相澤:ウチってブランド名もそうですし、作ってるアイテムもそうなんですけど、やっぱり「アウトドア系」ってなるじゃないですか。 絶対的な「くくり」として。それは別に構わないし当然だとも思うんですけど、『そればっかりじゃない』っていうのがウチの服の本質なんですよ。
でもあまりに「アウトドア」っていうキーワードばかり一人歩きしていくから、「BLK」の方で新しいこと、アウトドアとして考えてることを表現して行こうと思ったんです。だから「BLK」をアウトドアってくくられるのは全然構わないんです。
日本のアウトドア業界の人って固いでしょ? どうしても『海外の商材をどう売るか』っていうことの優先順位が一番で、やっぱり商売の臭いが強すぎる感じがしちゃうんですよ。だから尖ったものではなく無難なアイテムばかり溢れてくる、と。
でも「BLK」ではまず「カッコイイ」っていうことありきで、かつ尖っていて。でもスペックはちゃんと整ってる。となるとどうしても値段は高くなっちゃうんですけど、その観点でモノを作ってる方がイイかなぁと思ってます。そういうところ他に無いですし。それで、ゆくゆくはアウトドアのフィールドでも勝負してみたいなって思ってるんですけどね。

BLKの<br>ゴアテックスマウンテンパーカ<br>89,250円<br>※1月下旬入荷予定<br>(ホワイトマウンテニリアリング)

BLKの
ゴアテックスマウンテンパーカ
89,250円
※1月下旬入荷予定
(ホワイトマウンテニリアリング)

— ギアにしていきたいと。

相澤:そうそう。でもやっぱり「カッコイイ」っていうのが第一条件で。とにかくいろんなルールを無視していこうって。例えばこのマウンパ。一番気に入ってるんですけど、接着テープを大胆に使うことしか考えてなくて。普通だとここ(肩から脇にかけての部分)にポケットがあると邪魔なんですよ。リュック背負えないから。でも「それが何か?」っていう。
そもそも黒しか作らないっていう時点でもう(アウトドアブランドとしての)タブーに触れちゃってますしね。

(一同笑)

相澤:ウェアとしてカッコ良ければ、それが説得力になるでしょ、と思って。そういう考え方でモノを作って、それに対してアウトドアマンたちがウンチク言いだしたら、『お前らダセェじゃん』って言ってやる。そういうことをやりたいなって。
ホワイト・マウンテニアリングの方ももちろんアウトドアをベースにはしてるからそういう作りはするんですけど、ギアというよりもっと洋服として意識してやっていきたいというのもあるんで。

Clusterのブログでアダム・キメルのムービーを紹介してたじゃないですか参照。あぁいうのがイイなぁ、と思ってて。ウチのブランドとしても、さっき言ったようにキレイなシャツを着て、マウンパを着る。そしてトレッキングブーツじゃなくてスニーカーでイイじゃん、っていうのがファッションだと思ってるから。アウトドアをテーマに、もっとファッションをやりたい。それをブランドとして明確にしたんです。

— そうだったんですね。「アウトドアをテーマにした本物のファッション」、期待しています。
相澤さんのデザイナーとしての力と情熱ならやれると信じています。

相澤:そういえばよくいるでしょ、『欲しい服ないから自分で作っちゃいました』みたいなデザイナー。どんな贅沢だよ、っていう。

(一同笑)

相澤:そんなに簡単なんだ、服作りって…。基本的に寝ても覚めても洋服のことばっかり考えてるから、『そんなに簡単じゃねぇだろ、デザイナーって』って思うんですよ。
昨日Yahoo!ニュース見てて、「歌手の何々さん引退、来年からはデザイナーに」って。マジかよ!?っていう。

— すごい分かります。残念な感じですよね。もっとちゃんと服を作って欲しいですよ、ホントに。
でもこのままの感じだと全然終わらなそうなんで、この辺で無理矢理終わらせたいと思います(笑)
今日はありがとうございました。

この後も、取材と同じくらいの時間を費やした面白いトークが繰り広げられました。
ここでは全く書けないような、かなりディープなネタばかりだったんですが(笑)
でもこの男、かならず何か大きなことをやってくれそうな気がするんです。
そんな相澤氏の動きを、これからも注意深く追って行きたいと思います。

相澤さんが紹介してくれたモノ一覧を見る

相澤陽介氏

PROFILE

相澤 陽介(あいざわ ようすけ)

某コレクションブランドにて5年間企画を勤める。
2006年にホワイトマウンテニアリングの立ち上げに参画し、現在に至る。1977年生まれ。
http://www.whitemountaineering.com/

6 Comments

バラ
2008年11月18日 18:32

まだまだこういうデザイナーはいたんですね(笑)うれしくもあり、悲しくも...(笑)

[...] 岡部:うちの子が4ヶ月のころから連れて行ってて(笑)さすがに寝てるだけだったんだけど。そのとき相澤(編集部注:ホワイトマウンテニリアリング デザイナーの相澤陽介氏)とかも一緒だったんだけどさ。相澤んとこも子供が出来たからいつか一緒に行きたいよなって思ったりして…。やはり家族が出来るとセカンドステップの楽しみ方になってくるよな。 [...]

[...] 本人がインタビューでも語っていたとおり、アウトドアギアとしての色が濃いコレクション。 ファーストデリバリーとなったこのマウンテンパーカも、ゴアテックス(Gore-Tex)のなかで [...]

[...] また相澤氏が好むフェアアイルっぽい柄を随所に取り入れたり、チェックやカモフラなどを効果的に使ったアイテムも数多く展開。 [...]

[...] 『はじめにシャツありき』相澤陽介(ホワイトマウンテニアリング デザイナー) 2008-11-13 14:41:38 | 4 Comments [...]

[...] 「やっぱり場所的にテーマは渋谷CAVEでしょ」という個人的に感涙もののコメントどおり、ダンスクラシックやヒップホップなどを縦横無尽に行き来するスタイルでガンガン盛り上げる高木さん。 後ろには某ブランドデザイナー氏や梶原御大、そして某有名サイトの管理人さんなどが。 [...]

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